これは、つい先日、６月６日の話である。
朝から雨が降り、この日より、近畿地方も梅雨入りが発表されました。
梅雨は何かと嫌なことが多いんですよ。
私たち美容師の仕事で言えば、湿気の関係で、髪の毛は広がりやすい、おさまりにくい・・・
普段の生活で言えば、洗濯物は乾きにくい、ジメジメと暑い。
雨続きで、外へ出る気力さえ奪われてしまう、そんな季節です。
お店のタオルも洗濯しても乾きにくいですし、でも「洗濯機、まわさないと・・・」
なんて考えながら洗濯機の方向へ向かいました。
お店の裏が、半分外みたいなスペースがあって、倉庫として使っていたり、洗濯機もそこに置いてあります。
ビニール製の屋根に、雨が叩きつけられる音だけが鳴り響くこの空間。いつも雨の日には、雨の音ぐらいしか聞こえてきません。
タオルの入ったカゴを持ち、一直線に洗濯機に向かうと・・・
「んっ！？」
その辺りで何やら「ガサガサッ」と音を立てて何かが動きました。
何者なのかはわかりません。姿はまだ確認していません。雨の音に紛れて、「ガサガサ」って音だけ聞こえて、黒い影が逃げるようにどこかへ行きました。
ちょっと怖いです。向こうも怖がって逃げたんだと思うんですが、何者かわからないので相当怖いです。
そういえば去年、裏の戸を開けると、「イタチ」がその場にいたことを思い出しました。
その時も相当ビックリして、噛まれたらどうしようとか、向かって来たらどうしようとか考えて、とても怖かったことを記憶しています。
まさか、また暖かくなってきて、現れたのかな？
裏のスペースには、餌になるようなものもなく、ただメリットとしては、雨に濡れない、天敵に狙われないといった具合でしょうか・・・
そして、もうどこに行ったのかもわかりませんし、物音も聞こえなくなったので、恐怖に耐えながら洗濯機に近づいてタオルを入れていきました。
するとまた何か聞こえてきます。
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細く、そして小さく・・・
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「ニャー、ニャー」
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「ん！？ネコ？」
どこにいるのかはわかりません。洗濯機の下の少し窪んだスペースに
いました！！まだかわいい仔猫です。しかも、仔猫が3匹もいます。
「えっ、どーゆーこと？」めちゃくちゃかわいいんですけど・・・
雨宿りでもしてるのかな？親猫は？
「ご飯ちゃんと食べてんのかなー」
持っているもので、ネコが食べても大丈夫そうなお菓子を少しだけおすそ分け。
すると仔猫は、警戒心もなく食べに出てきました。
やっぱりお腹空いてるんかなぁー。ここから動いてなさそうやし、どっか行く気配もないし・・・
さらに、どうしようです・・・
仕事しながらもちょっと気になったりして、時間が空いた時には、裏の様子を確認しにいきました。
その時です。
大きいネコがのぞいています。
もしかして、親猫！？
少し近付くと、警戒しているのか何度も「シャーー」と、威嚇されました！！
どうやら、親猫のようです。
子供達を必死に守ろうとしているのでしょうか？
「いや、僕は敵じゃないんだよ」
「かわいいから、見てるだけなんだよ」
という気持ちも伝わらず、ただ警戒だけされています。
「そっとしておいてあげるのが一番」と思い、雨がやんだらどこか行くだろう・・・
その日は仕事を終え、そのまま家に帰る。
次の日の天気予報は、午前中は雨。
夜もずっと雨降ってたし、弱いですがまだ雨も降っていたので、もしかしたらまだいるかもと思って、仕事場に着くとまず、一番先に裏の洗濯機の辺りを覗きにいきました。
するとやっぱり仔猫はまだいました。親猫は外出中のようで姿はありません。
ここで、秘密兵器の投入
『カルカン 食べやすい小さめフレーク』 ということで一晩何も食べてないであろうネコ一家にわざわざ用意して
「ご飯たべたかぁ？」
なんて問いかけながら、当然相手はネコなので会話できるはずもなく、ただ容器に入れて置いておきました。
この日も仕事をしながらちょこちょこ裏に顔を出しては様子を見て、
「もう食べたかなー」と見に行くと、全く手をつけていません。
ある時見に行くと、ご飯を残したまま仔猫達の姿がありません。
その時、雨はもう上がっていて、晴れてきました。
知らないうちに引っ越したのかな？
外と裏に繋がる場所、つまり、店の横を探してみると
いました！！
ここにわずかな隙間があり、裏の倉庫とつながっていたんですね。どうやらここから出入りしているみたいです。
親猫もこんな小さな隙間通れるんですね。
雨も上がり晴れているので、どうやらご飯にも目をくれず、庭に出て遊んでいるようです。
仔猫1匹だけ出て来たので、写真におさめることに成功しました。
生後何ヶ月ぐらいなんでしょうね？
詳しくないので何ともわかりませんが、とにかく好奇心旺盛なようです。
カメラ目線のサービスまでくれました。
これは「かわいい」以外、言うことはありません。
この色と柄の仔猫が２匹と黒猫が１匹。
しばらくここで遊んでいるようです。
そして離れた所から親猫。
常に子供達を気にかけて、見守っています。
親子の絆みたいなものがみれて、ただただすごいなと思いました。
そして夕方からまた雨が降り、夜には雷もなるぐらいの大荒れの天気に・・・
仕事も終えていたので、大丈夫かなぁ、また倉庫で雨宿りしてるかなぁと心配になりました・・・
夜も明け、朝になり、雨も上がっていました。
店に着くと、すぐに裏に行ってまだいるか見にいきました。
しかしそこには、猫の姿はなく、仔猫達が遊んでいた所を見ても全く姿はありませんでした・・・
それ以来、ネコ一家の姿は一度も見ていません・・・
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ちょっと構い過ぎたのかな？
まとめ
人間の手を借りず自然界を生き抜く猫。
それは常に危険にさらされながら生きていくということでもあり、ネコたちにとってはごく普通の生活なのかもしれません。人間の「かわいい」と思う過剰な感情は、このネコ一家にはただのお節介なのかもしれません。
自然には自然を・・・。
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このネコ一家がどこかで元気に過ごしてくれてるといいなぁと願いながらそぉーっとしておくことにしました。
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